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生明慶二 インタビュー


(8)

佐藤勝




―――生明先生は、佐藤勝さんともたいへん親しくされていたとうかがっています。  


 勝さんはね、信じられないぐらい良い人ですよ。僕は大好きな人。気を遣わないでなんでもしゃべれるし、絶対にえらぶらないしね。
 ありゃあ、やっぱり北海道だねぇ。伊福部さんじゃないけど、独特な音楽といったら佐藤勝さんも独特だしねぇ。稀に見る才能を持った人ですよ。

 勝さんの録音にはほとんど行ってます。たとえば勝さんが音楽を担当した黒澤明監督作品の録音には全部参加してますよ。

 勝さんの楽譜はね、無茶っていえば無茶なところもあるんだよね(笑)。「奇想天外」としかいえないような曲を書くときもあるし。
 なんかその、自分のダイナミックさというのを非常に大切にしてるらしくてね。むずかしいところですけど、まぁ誰のマネでもない音楽であることだけは確かですよ。

 あのねぇ、ある時、新宿に行ったらコマ劇場の裏っ側の電信柱に抱きついて寝てるやつがいたんだよ。
 どっかで見た顔だなぁ、と思ったら勝さんなんだよね(笑)。「酔っ払っちゃったんだよぉ」なんて言ってるんだよ。つまりね、宵越しの金を持たないんです。「オレは絶対に金持ちになりたくないんだ!」って言ってギャラが入ると全部使っちゃう。すごい人ですよ(笑)。


 その佐藤勝さんの助手をしてたのが久石譲なんだよね。
 ある時、勝さんが
「今度、久石が一本立ちすることになったから生明ちゃんついててやってくれ。映画初めてだから」
 って僕に言うんだよね。だから「ああ、いいよ」って久石さんの録音に行ったんです。

 それが『風の谷のナウシカ』。

 マリンバやったりハンマーダルシマー弾いたりしてスタジオでいろいろ一緒にやったんですよ。それから結局『天空の城ラピュタ』『となりのトトロ』『魔女の宅急便』まで録音に参加しました。






(つづく)


「生明慶二 インタビュー」

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