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舞踊組曲「戰國時代」についてcompany



 舞踊組曲「戰國時代」は1968年10月に行われた「東京交響楽団 石巻特別演奏会」のために、作曲者 小杉太一郎がバレエ「戰國時代」の楽曲を曲想・調性・テンポといった音楽的要素を考慮し組曲化した作品である。結果、組曲の構成は第1幕冒頭部分に第3幕からの抜粋を加え再編したものとなっている。 

舞踊組曲「戰國時代」初演 終了直後
1968年10月6日 舞踊組曲「戰國時代」演奏 終了直後
小杉 太一郎 指揮 東京交響楽団 於:石巻市民会館


 「東京交響楽団 石巻特別演奏会」は、1967年、石巻市に「石巻市民会館」および「石巻芸術協会」が出来たことを機に、石巻の子どもたちにオーケストラの演奏を生で聴かせたいとの思いから企画され、当時の東京交響楽団副代表 常盤俊雄氏が仙台出身で戦前に石巻に疎開していたという縁があったことから実現した演奏会である。1968年を皮切りに毎年演奏会は行われ、その後、常盤氏在籍中の約10年間続けられた。

 当時ヴァイオリン奏者として東京交響楽団に在籍し、この舞踊組曲「戰國時代」初演にも参加している現・東京交響楽団 最高顧問 金山茂人氏によれば、まず仙台市で市内全ての小学5年生を聴衆として演奏会を行い、その後石巻市に移動してから昼間に小学生を、夜に一般市民を対象とした演奏会を行うという流れだったという。

金山 茂人 氏

金山 茂人 氏


 そして、この「東京交響楽団 石巻特別演奏会」による石巻市と東京交響楽団との結びつきから、1973年の石巻市制40周年「カンタータ 大いなる故郷石巻」創作へとつながることとなる。


 舞踊組曲「戰國時代」収録テープは、2011年のCD「カンタータ 大いなる故郷石巻」制作中、「大いなる故郷石巻」のサブマスターテープと共に発見された。ともに石巻市民会館での録音であることから一緒に保管されていたものと考えられる。


舞踊組曲「戰國時代」収録テープ(1)

発見された舞踊組曲「戰國時代」収録テープ

舞踊組曲「戰國時代」収録テープ(2)


 また、発見されたテープは当時の時代的・技術的事情からモノラルで録音されており、やむを得ず、他のCD収録作品と比べ音質に差異があることを御了承頂きたい。




CD「小杉太一郎の純音楽」収録曲
舞踊組曲「戰國時代」

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