山内 正 作曲 ＴＶドラマ「ザ・ガードマン」テーマ曲スコアおよびパート譜がSalida調査活動により発見されました。

発見されたＴＶドラマ「ザ・ガードマン」テーマ曲スコア

　「ザ・ガードマン」は1965年「東京警備指令 ザ・ガードマン」としてTBS系列の全国ネット番組としてスタートを切ったTVシリーズ（第１話から第47話まで「東京警備指令 ザ・ガードマン」、第48話以降「ザ・ガードマン」として放映）であり、1971年12月に終了するまで延べ６年９ヶ月(全350話)に亘り金曜21:30～10:30の１時間番組として人気を博しました。

　そして、音楽を担当した山内 正氏の楽曲、中でも特徴的なメロディーが何度も繰り返されるテーマ曲は広く世間に知れ渡りました。

　今回発見された楽譜は「東京警備指令 ザ・ガードマン」として放映された、最初期のオープニングおよびエンディングクレジット曲であることが、当時の番組を収録したＤＶＤより確認されています。

「東京警備指令 ザ・ガードマン」ＤＶＤ

　オープニング曲は、番組の回数を重ね「ザ・ガードマン」として放映されるようになると、さらにトランペット、サキソフォーンなど金管を加えたバージョンが使用されることとなります。しかし、この新バージョンのオープニング曲、およびそれ以外の劇中使用曲の楽譜は発見されませんでした。

　山内氏は「ザ・ガードマン」の他にも　　

■「卍」（1964年 大映東京／監督 増村保造） 　
■「黒の超特急」（1964年 大映東京／監督 増村保造）
■「大怪獣ガメラ」（1965年 大映東京／監督 湯浅憲明）　
■「陸軍中野学校」 （1966年 大映東京／監督 増村保造）
■「大怪獣空中戦　ガメラ対ギャオス」 （1967年 大映東京／監督 湯浅憲明）

　などの映画、その他の劇伴音楽を作曲していますが、現在、この「ザ・ガードマン」テーマ曲以外の劇伴楽譜はいっさい見つかっていません。



　御親族によると、山内氏は純音楽作品こそ自分の作品と考えており、広く知られた「ザ・ガードマン」のテーマ曲を残して、それ以外の劇伴楽譜は徹底的に破棄したということは大いに考えられるとのことでした。
　また、一方で山内氏が急逝する前年に引越しが行われており、あるいはその際に、まだ調査が行なわれていない場所に劇伴楽譜をまとめて仕舞いこんだ可能性もあるとのことです。

　
楽譜調査に御協力くださった山内 正夫人 満洲美さん（左写真）と御長男 弘 氏（右写真）

　以上のように、作曲家 山内 正氏の劇伴楽譜は、「ザ・ガードマン」テーマ曲のみを残し、すべて破棄されたか、今後一気にまとまって発見されるかのいづれかになる様相を呈してきました。

　「Salida」は引き続き山内 正氏の劇伴楽譜調査・研究を続けて参ります。

作曲家 山内 正 研究活動

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