作曲家 小杉太一郎氏御長男 驤齪Y氏の多大な御協力の下、行って参りました小杉氏の研究・調査活動は、2007年に「六つの管楽器の為のコンチェルト」をはじめとする5つの作品(オリジナル手稿譜)を発見するに至りました。
発見された5作品は、これまで小杉氏の略歴内ではその作品名が記載されてきましたが、長らく楽譜の所在が不明だった作品です。
特に「六つの管楽器の為のコンチェルト」は第21回毎日音楽コンクール作曲部門第2部(室内楽)第1位入賞作品、小杉氏のデビュー作であり、度々その楽譜の所在確認が行われるも発見されず、一時は小杉氏御葬儀の際、棺に納められたとさえ考えられていた作品です。
今回発見された楽譜は、以下の5つの作品です。
1952年第21回毎日音楽コンクール作曲部門第2部(室内楽)第1位入賞作品。
編成:Fl,Ob,Cl,Fg,Hr,Trb 4楽章構成。
「六つの管楽器の為のコンチェルト」楽譜と共に。
小杉驤齪Y氏(写真右)
「六つの管楽器の為のコンチェルト」楽譜(左写真)と「Torso」楽譜(右写真)
1952年第21回毎日音楽コンクール授賞式 (写真提供:小杉家)
作曲各部門受賞者(後列)左より
池野成氏:「序奏と交響的アレグロ」にて管弦楽部門第2位
夏田鐘甲氏:「交響管弦楽のための三楽章」にて管弦楽部門第1位
小杉太一郎氏:「六つの管楽器の為のコンチェルト」にて室内楽部門第1位
諸井誠氏:「ピアノ組曲第二番」にて室内楽部門第2位
村田英夫氏:「木管五重奏」にて室内楽部門第3位