「弦楽三重奏の為の二つのレジェンド」は、これまで作曲者自身が作成したプロフィール内にその作品名が確認出来るのみであったが、2007年の楽譜発見により、作品は1952年12月31日の大晦日に完成したものであることが判明している。
発見された
「弦楽三重奏の為の二つのレジェンド」楽譜
楽譜表紙に書かれた作品完成日
楽譜表紙裏にはフランス語で、
“この初演は1953年1月10日に行われた”
と書き込まれているが、その他の演奏者、初演場所についての記述はいっさい残されていない。
ちなみに当時、演奏会が催される主要な場所であった日比谷公会堂の記録では1953年1月10日はこの作品とまったく関係ない演奏会が行われている。あるいは藝大の学生仲間で演奏されたのではとも考えられたが、いずれにしても推測の域を出るものではなく、詳細はわかっていない。
作品はPrima Leggenda, Seconda Leggendaの二楽章から成る。
また、1953年に作曲された「交響楽」の第1楽章、第2楽章は、この「弦楽三重奏の為の二つのレジェンド」の第1楽章、第2楽章にさらに手を加えた上でオーケストレーションを施し、順番を入れ替えたものであるということが確認されている。
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レコーディング実現までの道のり
【楽譜校訂編】
【演奏者編】
■「二つのレジェンド」レコーディング風景
■「二つのレジェンド」レコーディングを終えて
CD「小杉太一郎の純音楽」収録曲
「弦楽三重奏の為の二つのレジェンド」