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privacy p双輪について



 箏曲「双輪」は1975年、第10回宮城会コンクール作曲部門への出品作品として、箏曲家 山田節子氏の委嘱により作曲され、作曲部門「秀位」を受賞した。作品は、山田氏に献呈されている。

 作品名「双輪」は、二面の箏を“一対の輪”に見立て、命名されたもので、始めは ゆっくりと、次第にその勢いを増して回る様を表している。
 楽想について、作曲者は「津軽三味線をイメージして作曲した」と述べており、津軽三味線の“ゆらぎ”を意識した“押し手”の多用、その目的のため敢えて採用した、独特な調弦にも、その意図を見てとることが出来る。
 
 尚、作曲家 小杉太一郎の純音楽作品としては「双輪」が遺作になる。







 小杉さんご夫妻との出逢いは、娘たちが通っていた桐朋小学校の保護者としてでした。家族ぐるみでの親交を深める中で、太一郎先生は『双輪』を作曲してくださいました。それは先生の故郷、東北の津軽三味線をイメージした曲でした。先生は、なんとお琴の譜面で曲を書いてプレゼントしてくれました。以来、私の宝の曲です。
 この曲で所属する宮城会コンクール、作曲部門に出場し、賞までいただいたこともあります。
 また、その練習のおり、実家の料亭で練習をしておりますと、隣室でシナリオを書いていらした市川崑監督が気に入られ、『犬神家の一族』をはじめとする作品で使っていただくことにもなりました。
 曲との出逢い、人との出逢い、不思議です。



山田 節子




  「双輪」関連ページ:“箏曲「双輪」を五線譜化”





CD「小杉太一郎の純音楽」収録曲
「双輪」

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