小杉さんご夫妻との出逢いは、娘たちが通っていた桐朋小学校の保護者としてでした。家族ぐるみでの親交を深める中で、太一郎先生は『双輪』を作曲してくださいました。それは先生の故郷、東北の津軽三味線をイメージした曲でした。先生は、なんとお琴の譜面で曲を書いてプレゼントしてくれました。以来、私の宝の曲です。
この曲で所属する宮城会コンクール、作曲部門に出場し、賞までいただいたこともあります。
また、その練習のおり、実家の料亭で練習をしておりますと、隣室でシナリオを書いていらした市川崑監督が気に入られ、『犬神家の一族』をはじめとする作品で使っていただくことにもなりました。
曲との出逢い、人との出逢い、不思議です。
山田 節子
■ 「双輪」関連ページ:“箏曲「双輪」を五線譜化”
CD「小杉太一郎の純音楽」収録曲
「双輪」