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company舞踊曲「トルソー」について


 舞踊作品「トルソー」は、舞踊家 江口乙矢氏により舞踊作品「ティンパニー」(1954)に続き、小杉太一郎氏に作曲が委嘱され、1955年7月2日、江口乙矢・須美子モダンダンスグループ公演(於:大阪サンケイホール)で初演されている。

 楽譜発見当初、舞踊作品「トルソー」についてわかっていたことは初演日時のみであったが、「トルソー」を実際に踊った舞踊家 江口須美子氏 御本人への電話取材により、以下の情報を得ることが出来た。


・舞踊作品「トルソー」の創作過程は、まず先に作曲が行われ、完成した音楽に後から舞踊が振り付けられた。

・作品名「トルソー(Torso)」は、出来上がった曲を聴いた江口乙矢氏が「これはトルソーだね」と述べたことに由来する。尚、「Torso」とは 、そもそも“頭および手足のない裸身の彫像”や“人体の胴”を意味する語であるが、この舞踊作品では“人間そのもの”という意味を込めて「Torso」の語を使用している。

・作品は“人間そのもの”を表現する内容のもので明確なストーリーは無い舞踊作品だったと須美子氏は記憶されている。

・舞踊作品「ティンパニー」を含め、小杉太一郎氏へ曲を委嘱した経緯については、はっきりしたことがわからないとのこと。


舞踊家 江口 乙矢 江口 須美子
舞踊家 江口 乙矢 江口 須美子
舞踊家 江口 須美子(左)と江口 乙矢(右)の両氏
※ 江口 須美子様より御了承を得て掲載

江口 乙矢 氏 略歴


 また、小杉太一郎氏の思い出として、舞踊曲の打ち合わせに大阪を訪れた小杉氏へ、まだ食料が十分に手に入らなかった当時、色々な料理とセロリをグラスに入れて出したところ、他の料理には目もくれず、セロリをポリポリポリポリ食べていたことが非常に強く印象に残っているとのことであった。



■ 舞踊曲「トルソー」レコーディング風景

 レコーディングを終えて





CD「小杉太一郎の純音楽」収録曲
舞踊曲「トルソー」



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