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山内正作曲による箏曲の楽譜を発見 privacy policy


 
Salidaの研究活動のなかで、作曲家 山内正の手による箏曲の楽譜が発見されました。

〈黄〉〈赤〉〈青〉〈黒〉楽譜(1)


 作品は、〈黄〉〈赤〉〈青〉〈黒〉と題された十三弦のための四つの小曲で構成されており、

〈黄〉〈赤〉〈青〉〈黒〉楽譜(2)

 第一曲〈黄〉の表題部分には「小杉太一郎氏の遺稿より」という副題が記されています。

〈黄〉表題部分


 山内氏の義弟(妹の夫)にあたる作曲家 小杉太一郎氏は、1976年に49歳という若さでこの世を去りました。

作曲家 小杉太一郎&山内正

 小杉氏は最期を迎える入院中も病床にピアニカを持ち込んで作曲を続けていましたが、いよいよベッドで起き上がることも出来なくなると、横になったまま数字譜でスケッチを書き付けるという執念を見せました。
 小杉氏の遺作となる《新石巻音頭》は、この数字譜をもとに宇都宮安重氏が補作し完成させたものです。

 このことを踏まえ、山内・小杉両ご子息の山内弘さん、小杉隆一郎さんと検討した結果、〈黄〉楽譜に記された“小杉太一郎氏の遺稿”とは、小杉氏が病床で書きとめた数字譜であるという見解に至りました。

山内弘さん&小杉隆一郎さん(1)
山内弘さんと小杉隆一郎さん


 また、楽譜発見時より不明だった作品としての題名は、お二人にご検討いただいた結果、《四繍譜(ししゅうふ) -小杉太一郎氏の遺稿より-》とすることに決まりました。

山内弘さん&小杉隆一郎さん(2)
題名検討中のお二人


 依然として本作品には、どのような経緯で作曲されたのか、どの箇所が小杉氏の遺稿にあたるのか、それぞれ題された「色」の意味は何なのか等々、明らかでない点が多々残されていますが、Salidaでは引き続き検証を重ねてまいります。






作曲家 山内 正 研究活動




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